プチパックの誕生秘話を綴ってみた

洋菓子のプルミエールが創業した1991年に僕、遠山大樹も生まれました。
僕たちの街、立川市は駅周辺の開発が進む「シティ感」と畑や林が数多く残る「のどか感」がちょうど良い具合に混ざり合っている街。
そんな街の人たちに育て頂いた洋菓子のプルミエールが新しく作った商品、プチパックシリーズ。
今回はこのプチパックシリーズの誕生とお菓子の持つ可能性について、遠山がざっくばらんに綴ってみました。
(商品ページリンクは下部にございます!)
始まりは小さな街のケーキ屋さん

僕は生まれて数ヶ月もしないうちから多くの時間を厨房の奥にあった物置部屋のベビーベットで過ごしました。(※写真は当時3歳の遠山)
家族はみんな全身からバターの心地よい香りをさせていて、僕の小学生の頃のあだ名はケーキ屋(笑)
物心ついた頃には、お店に来て下さるお客様とお話しをさせて頂く機会も増え、常連のお客様から「だいちゃん、だいちゃん」と呼んで頂けるように。
ちなみに、お店のオープンから34年経った今でも、だいちゃん元気?この前までこんな小さかったのにね~! とお店に来てくださるお客様も沢山いらっしゃるんです(笑)

そして、生まれた時からプルミエールのお客様と接してきた僕がずっと見続けていること。
「人の感情が動き、その人の記憶が生まれる瞬間」。
美味しく、可愛いお菓子と関わるお客様のその時間が、お客様にとって大切な記憶となり残っていることがあります。
だからプルミエールのお客様は「あのお菓子ないの? え~と、25年前に売ってたあのケーキ」と言いながらお店に入って来てくださるんです(笑)
そのお客様には、きっとそのお菓子が幸せな記憶として残っていて、その時の大切な感情にまた触れたいと思って下さるんだと考えています。
ディズニー時代の号泣事件

なにを隠そう、僕は大のファンタジー好き。
どれくらい好きかというと、初めてのアルバイトは東京ディズニーシーを選び、留学先を選ぶ際はハリーポッターが好きすぎて、イギリスのJ.K.ローリングさんが卒業した大学を選んだくらい。ちょっと変人の領域ですね(笑)
そんなディズニーのアルバイト時代に、人目も憚(はば)からず号泣してしまう事件が起きました。
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12月23日の夕方6時頃。
すでに陽が沈みあたりは薄暗く、パーク内にはオレンジ色の温かい街灯の光とゲストの笑顔が溢れていた。
当時19歳だった僕は人生初めてのアルバイトとして東京ディズニーシーのレストランにて、クリスマスイベント期間の仕事に翻弄。
その時は、店外まで伸びる行列の最後尾に立ち、お腹を空かせたゲストの列を整える仕事。
次々と並んでくださるお客様にご案内をしていたところ、ふと、列の折り返し地点に並んでいる40代前半のお母さんと7歳くらいの男の子の2人の姿が目に入った。
男の子は手を繋いでいるお母さんを見上げこう言ったのだ。
「ママ、今日最高に幸せな1日だったね。ありがとう!」と。
そこで起きた光景が当時の僕にとって、雷に打たれたような体験で、気がついたらその場で号泣していた。
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目の前でおきた幸せの共有

「ママ、今日最高に幸せな1日だったね。ありがとう!」と息子さんから言われたお母さん。
きっと日頃の悩みや疲れが全部吹っ飛ぶくらい、嬉しくて、愛おしい瞬間になったと当時の僕は感じました。
その瞬間、お母さんと息子さんの間で幸せの共有が起きたんだと。
古代ギリシアの哲学者や有名な心理学者は「人は他者との関係性の中で幸せや意味を感じる生き物である」と言います。
僕はお菓子を通して「その人の感情が動き、記憶が生まれ、それを誰かと共有する」一連の流れを実現できると信じています。
なぜなら、僕たち洋菓子のプルミエールは「お客様の15分を非日常に変えることで、その人の幸せの記憶が生まれるきっかけを創れるブランドで在りたい」と思っているからです。
私たちのお菓子作り

僕たち洋菓子のプルミエールのお菓子作りは、パティシエの手で一つひとつ大切に進められます。
発酵バターやチョコレートの素材一つでも、収穫時期や保存温度帯によって特徴が微妙に違い、それらの魅力を引き出すために膨大なトライ&エラーの積み重ねが必要です。
つまり、お菓子が好きで好きでしょうがない人たちの集まりなわけです(笑)
コロナ禍の急成長

僕たちの主力商品はメルシーサブレをはじめとするスイーツ缶たち。
コロナ化でネットショッピング(EC)需要が高まった時にこのスイーツ缶が飛ぶように売れました。
おかげさまで、楽天グルメ大賞クッキー部門の2年連続受賞やJR東日本お土産グランプリ東京エリア賞受賞など、「洋菓子のプルミエール」というブランド名を多くの方が知ってくださるきっかけも生まれました。
見失いかけた大切なこと
コロナ禍も落ち着いてきたある日。
常連のお客様から「私、プルミエールのクッキー缶全部もっているのよ。可愛いんだけど自分用なら1つでいいわ(笑)」と言われ、ハッとしました。
僕たちはECで急成長してしまったからこそ、日々新規のお客様のご対応に追われ、プルミエールを育てて下さったファンの方々に向けてお作りするお菓子が弱くなっていたのです。
2024年から2026年の約2年間、それまで30年以上続けてきた本店でのお菓子販売もEC事業の製造と出荷に日々追われ、気がついたら週に2日間まで営業日が減り、生菓子のお取り扱いも無くなっていました...
もう一度、はじめから

そこで僕たちは、洋菓子のプルミエールを好きでいて下さるお客様に喜んで頂くためのお店を2026年の夏に、本店から700m離れた場所にて始める決意をしました。
店名は、はじめ菓子珈琲。
プルミエール(Première)は、フランス語で「はじめ」や「1番目」という意味もあるんです。
はじめ菓子珈琲ではテイクアウトだけでなく、プルミエールの厨房でその日の朝に焼き上げた焼菓子や生菓子をご用意し、淹れたての珈琲や紅茶とともに楽しんで頂いております。
過去から未来への橋渡しになる商品

プチパックシリーズの開発は、はじめ菓子珈琲の開店準備と同時に進みました。
以下、プチパックシリーズを通して実現したいと考えた4つのポイントです。
(1) ファンの方々が気軽に購入できる
(2) 過去のプルミエールと未来のプルミエールの橋渡しになれる
(3) 気軽に誰かとシェアできる
(4) (缶の第一印象ではなく)中身で勝負できる
この4つを満たせる商品を作りたいと思い、デザインパートナーのheso. incさんに相談しました。
中身のクッキーの話をここで始めると、読了まであと30分かかる記事になりそうなので次の記事にまわします(笑)
ここではプチパックシリーズのクリエイティブについて。
今回のパッケージは過去のプルミエールから未来のプルミエールへ渡されたバトンの役割を担っています。
僕の父母が創業から育(はぐく)み、積み重ねてきた大切なことを残しつつ、ここからまた30年続くブランドになるための覚悟。
メルシーサブレやミル&ヴァロ看板犬のメルシーボックス、クレムアンバーなどのパッケージデザインを知るファンの方々からすると「あれ?」と思う部分があるかもしれません。
そうなんです。
今までのオリジナルパッケージと比較すると、余白の捉え方とキャラクタリスティックな表現に少し変化を出しました。
単純にデザインを刷新したかったからではなく、今後のプルミエールがどんな表情を持つブランドなのか、どんな空気感で、どんな人の記憶に残っていきたいのか、その輪郭を、今までよりはっきりと描いていくための一歩だと考えています。
プルミエールのファンでいて下さる方々へ

少し長い記事になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?
洋菓子のプルミエールは今年で創業34年目を迎えます。
ECでお菓子を販売してみたり、はじめ菓子珈琲を作ってみたりと、世の中の大きな変化の流れの中でもファンでいて下さる皆様へ向け、誠実に、大切にお菓子作りを続けていきます。
僕らにとって、このプチパックシリーズはそんな想いをカタチにしたような商品です。
ご自身のご褒美としても、ちょっとしたギフトとしも活躍してくれる商品ですので、ぜひご賞味くださいませ!
洋菓子のプルミエール
代表 遠山 大樹
